ニュース [企業家]アルミニウム新素材で鉄代替…車「ダイエット」に一役買った押出加工専門、小企業から中堅企業へ「粘り強い経営」に関心

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작성일 22-08-02 16:26

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http://news.donga.com/3/all/20160728/79444370/1

リンノアルミニウム㈱

「ウィ~ン」と騒々しい機械音でいっぱいの蔚山蔚州郡のとある工場。アルミニウムを餅のように細長くし、多様な形の押出素材を作り出す作業の真っ最中である。60人余りの職員は丸くて長いアルミニウム金属に熱を加え押出、矯正を行い、切断や追加機械加工などの作業に取り組んでいた。

高熱と圧力を受けたこの金属の塊は、顧客が要請した形の金型を通過し、自動車部品素材として再誕生する。エンジンマウントやサスペンション系統に装着され、自動車の騒音、振動、車体の傾きを防ぐ高機能性部品「ラバーブッシュ(rubber bush)」などの乗用車部品およびトラック、バスなどの車体軽量化製品である。同社は従来の鉄よりはるかに軽く、耐腐食性に優れた各種製品をアルミニウム素材で代替開発し、自動車の内外装部品として量産供給しており、注目されている。 


リンノアルミニウム㈱ 蔚山広域市蔚州郡に位置する本社。 


素材生産から加工組立まで一貫工程

不況に強い中小企業リンノアルミニウム㈱(代表イ・セヨン、www.rinno.co.kr)。最近訪れたリンノアルミニウムはKTX蔚山駅、西蔚山料金所に隣接した吉川産業団地に位置していた。
 

リンノアルミニウムはアルミニウム押出加工専門メーカーである。アルミニウム素材全般にわたる押出加工ベンディング組立などの部門で国内最高の技術力を誇る。2003年にアルミニウム押出生産ラインを構築した同社は、素材の生産から加工、組立まで一貫工程ラインを構築し、完成車企業のグローバル競争力向上の土台となっている。

現代・起亜自動車はもちろん、ルノーサムスン、双龍自動車、GM、クライスラー、トヨタなど国内外有数の完成車メーカーに部品を供給する。売上の60%は自動車部品で、残りの40%は一般産業財である。

最近は、日本、米国、タイ、ポーランドなど海外市場へと取引先を多角化している。これを通じて毎年年間売上成長率を15%以上ずつ達成しており、雇用創出も持続的に行われている。リンノアルミニウムは「幸せな暮らしの経済」、「人間中心の経済」を企業モットーに着実に成長している。長期勤続した専門人材の確保と若い職員の採用および着実な養成を通じて、新しい分野の技術および製品を開発することが競争力の土台である。「生活を共にする経営」で経営者と職員が価値を共有して信頼関係を保つ。 


イ・セヨン代表
同社のイ・セヨン代表(58)は、洪水で工場が水に浸かり物品代金を受け取れず切迫した経営状況に追い込まれたが、人生逆転の成功ドラマを書いた経営者である。1988年、釜山沙上区甘田洞に工業用炉生産企業であるサムウEMCを設立した彼は、通貨危機と共に取引代金を受け取れず受注契約が取り消される悲しみと2003年の洪水で工場が浸水するなど数多くの苦痛を体験した。

このような状況でも、イ代表は危機を機会にするという覚悟を固め、アルミニウム素材専門製造企業に生まれ変わる底力を見せた。かつて釜山にあった大宇バスに車両用アルミニウムモールディングとバスの建具を製作したのが再起の信号弾になった。これをきっかけに鉄道車両、トラックなどのアルミニウム内外装部品、建具、ドア類などを開発して加工および組立分野に事業領域を拡張し、2009年にリンノアルミニウムを設立した。同社は自動車部品分野での成長基盤を踏み台として、最近は建物および船舶用アルミケーブルトレイとダクト、アルミニウムブースダクト、アルミニウムグレーチング、建築仮設資材など産業全般の素材開発にも頭角を現している。

リンノアルミニウムが開発したアルミニウム電線ケーブルトレイは、耐腐食性に優れ、軽いため施工費が安くなることで、工事費を20%ほど節減できるのが特徴である。LH公社、SH公社などの大規模建設団地や平昌冬季五輪の各種競技場にも同社の製品が使われた。最近は、ソウル地下鉄9号線など鉄道資材分野に領域を拡大している。

さらに、造船や大型プラント分野へと開発を拡張し、アルミニウムグレーチングや水に浮かぶ浮力式アルミニウム足場を開発し、普及を控えている。リンノアルミニウムは地域社会と共生する貢献活動でも先頭に立つ。地域の青年および障害者優先採用を通じて雇用創出に貢献し、蔚山科学技術大、自動車部品研究院、韓国材料研究所などと技術開発の協業に乗り出すなど、地域経済の活性化の一翼を担っている。


ファン・ヒョジン記者 herald99@donga.com